遅い! いつまで待たせるの!


『反撃の接客サービス』(旭屋出版)より

早い、安い、きれいが美味しさの重大要素である。
空腹は怒りのキッカケになりやすい。生活のテンポが万事にスピード化しているのと、待つことを楽しめないお客様が増大し、再三催促してやっと出てきた料理に対してすぐに「美味しい」と思える人は少ない。必ずしも空腹感が強いわけではなく、美味感の迫求者であり、雰囲気を味わいに来店される事も少なくないからである。
とっさのことばと動作
必ずオーダー確認
すみません、鰆のキムチあんかけですね。只今見てまいります。少々お待ち下さい。
あいすみません。(伝票チェック)シーフードのクレープ包みですね。もう少々お待ち下さい。
すみません、あと5分。次の次でございます。お時間、あと5分。(進捗状況がわかっていること)
お時間大丈夫ですか。(ランチタイムなど、休憩時間を気づかう)

督促のお客様一番。調理の順位をくり上げる交渉をする
オーダーミスの犯人探しをやっている場合ではない。ミスを責めても早くはならない。ミスをした本人が泣く、ふてくされる。職場放棄(トイレに入ってしまう)は最悪。

最初の督促に誠実に対応すること
× えー、今やってますから!
× 少々お待ち下さい〜。
× 今日はね、団体入ってますから、忙しいんですよ。
× 今注文したばっかでしょ。順番ですから!
× うちはチンする店じゃないから、待てないなら よそに行って!
× じゃあ、ご注文取り消しますか。
× 他の人、みんな待ってますけど。

待ち時間の活用でセールスチャンス
督促されてからでは厳しいけれど、逆転のサービス
「まだですか! いつまでかかるの!」
「あいすみません、〇〇ですね。あと8分程ですが、本日特製のカラスミがございます。もしよろしければ、おもちしましょうか!」
「じゃ、それ一つもってきて!」
オーダーを頂いたら、とびっきりの笑顔でクイックフォロー。
「はい、ありがとうございます、すぐおもちします。」
ふてくされず、迅速な行動で信頼回復。

お急ぎメニューの推奨
督促されてからクイックメニューへの切りかえを薦めることは、難しい。謙虚な姿勢で提案を。待ち時間が短縮できない見込みの時は、あえてオーダー変更のすすめを選択すること。

「それならオーダー時に言えよ!」
「申しわけございません。生憎もう少々お時間かかるようでございますが。」
「えー? まだ?…」
「あいすみません。本日のおすすめ、鴨のローストはいかがでしょうか。前菜がセットになっておりますので。すぐ、お持ちいたしますが。」

代替メニューを推しょうする時は、セールスポイントをはっきり伝える
1. オーダー料理と共通項があること。(例・温かい料理)
2. 料金が同一レベルであること。
3. 速さを約束できること。品切れしていないこと。

速さの代替メニューの選択は何でもよいわけではない
× じゃあ、カレーなら早いですけど。
× ラーメンセットにします?
× サンドイッチならできてますけど。
× お稲荷セットなら大丈夫ですよ。
× ビール飲んで下さい。ライトありますから、あて(つきだし)がつきますから。

「まだか?!」と立ち上がって、調理場まで取りにくる剣幕のとき
丁寧にわびる。具体的に待ち時間、進捗情況を報告する
「あいすみませんが、お席でお待ち下さい」
「〇〇はあと、〇分程でございます。」
他の料理と時間調整をしている時は、その旨を告げる。
「〇〇とご一緒にお持ちいたします。もう少しお待ち下さい」

お子様のオーダーは優先しよう
遅れる場合は前もって、見込み時間を伝える。ご家族のオーダーが不揃いになる場合は小皿サービスで、待ち時間の苛立ちを和らげる工夫をする。

グループ客のオーダーはスタートに注意・・・終了時間を揃える。
<例> 4人様のうち3人がランチメニュー(デザート付)、一人が単品メニューとデザート注文した場合・・・4人様の食事が終了しても、一人のデザートがこないために、全員が席にはりつけられることになる。単品デザートが“高い!”というイメージになりやすい。(ランチメニューのお得感あり)

ピークタイムの稼働率を考えると気くばりが必要
常に出ていない料理を把握する。(〇番席、△が出ていない)
遅延はお客様の生活時間のマイナス
ランチタイム、夜の終バス、終電時間前は気くばりの挨拶を。
お見送りの挨拶プラスおわびの挨拶(ホールとレジとの連携プレイ)
遅くなりまして、すみませんでした、間に合いますか?
今日はお待たせしました。次回気をつけます。是非ご来店下さい。お待ちしております。

お客様から見て遅延の理由がわからないときはトラブルの可能性、要注意!
「すみません、お茶下さい、おしぼりも」 (ご案内もれで前のお客のものを下げていないために気づかない)
「ビールいつまで待たせるの!」 「もう少々?ビール少々作ってるわけないだろう!」
このような場合は 言い訳無用、走る様に持っていく。
「すみません。」「お待たせ致しました。」
「何故だ!」 
遅延の理由を言えない時(例えば下記のような場合)も、「すみません」と頭を下げて立ち退る。
<お客様には言えない遅延の理由>
ビール品切れ(冷えていない)、生ビール機の不良、フライヤーの温度不良、グラスやジョッキ不足(洗浄間に合わず)、人手不足、無断欠勤、インフルエンザ、腹痛、皮膚病、二日酔い、人間関係トラブル集団早退 等