教育的指導が多すぎる



指図?親切?
パンはおかわり自由。若い子がカゴを持って、席に来る。“おひとついかがですか?”つい手が出てしまう。“お客さん、こういう時は、あれこれ食べるほうがお得ですよ!”
お客様はカチンときた。『指図は受けん!』というクレーム。
“別に指図したわけじゃないし、ただ得だから親切に・・・。”と説明を追加したから、更にクレーム。

彼らの気持ちとしては、指図ではない。しかしお客様からすれば、指示にとられて当然。
言葉の選択に気を使おう!

塩講釈
有名てんぷら店。夜景を見ながら、カウンターでてんぷらを頂くスタイルである。
法人で利用されているお客様が久しぶりに友人と来店。「てんぷら梅コース」を頼んだ。

“こちらに5種類の塩がございます。こちらはパキスタンの岩塩、次はイスラエルの死海の塩、これは、当社の社長が岩塩を持って帰りまして・・・・”
今どき塩くらいでは驚かないはず。お客のひとりは四国の深層水の関係者。
『ふーん、なるほど、さすがK店さん、パキスタンとは。』
と調子を合わせた。

さいまき海老の頭を揚げて、“こちらはパキスタンの岩塩で!”
次は海老を揚げて“こちらシッポまで召し上がってください。”“塩は藻塩で、またはレモンで”

お客が塩を振ると、“塩はかけないで、小皿の端に少し置いて・・・”
冗談で『イヤー 難しいね!覚えられないね。』と皮肉を言うが、通じない。
“何でも天つゆにつけると新鮮なネタがいきませんから。”
お客様二人は アナゴにおろし大根をたっぷりつけて召し上がったという。

本部にクレーム電話・お客様の反論
『塩でうまく食べさせようというのはわかる。
しかし、ほどほどでよいのでは?
マニュアルかもしれないが、てんぷらの全てを決めることはないだろう。塩はてんぷらをうまく食べるためのものではないか!
第一、塩の説明が多いから、てんぷらの腕がいいのではない。子持ち蝦蛄がやや揚げすぎかうまくなかった。食通ではないから大したことは言えないが、少しはお客の食べ方を見てから助言したらいかがなものか。』

(クレームは拡大する)
席が壁際の端に追いやられた。
お酒の好みを聞かず、グラスかボトルかの確認のみ。
水の催促に、“お薬ですか?白湯のほうがいいのでは?” 気が利いているようで、大きい声で言うことではない。単に水が欲しかっただけ。中年だから薬と決めつけるのか?

説明は100%ではない。ゆとりを残して顧客を個人として認めよう。
専門家こそ接客のプロへ。